山口県健康増進委員会の歯の健康度合いの調査
山口県健康増進委員会では県内の歯の健康度合いを調査し、山口県民が快適な生活を出来るように健康情報を提供していきます。
永久歯は全部で親知らずを含めて32本、親知らずを除くと28本あります。
山口県の永久歯の現在の状況を報告します。
山口県平均現在歯数は19.2本です。平均で親知らずを除いて約9本の歯を皆さん失っているのです。これは全国平均現在歯数の20.4本を若干下回っています。年齢別に比較してみます。
若い世代は
山口県の20歳代は29.2本、全国平均は28.5本、
山口県の30歳代は28.1本、全国平均は27.5本、
と全国平均を上回っています。
しかし残念ながら高齢者で全国平均を下回ってしまうのはどうしてでしょうか?
若い時期に歯を大事と思いながら手入れをしていたのに、歳を重ねるとその大事さを忘れてしまうのでしょうか?
様々な理由があるので、この結果だけで理由を特定できないのが現状です。
一つ考えたいのはインプラント治療の存在です。
都心部にはインプラント治療実績のある歯科医院が多いですが、山口県でインプラント実績がある歯科医院が少ない事も理由かもしれません。歯を何かしらの理由で失った場合、きちんと治療をして長く持たせられるようにしていきたいものです。それがすべてインプラント治療となるわけではないでしょうが、適切な医療機関(歯科医院)で適切な治療を受けて、山口県民が生涯自分の歯で生活できるようにしていきたいです。
また、平均寿命が長いなどプラスの事がこのような結果を招いているのかもしれません。
8020(80歳で20本の歯を残す)を達成している人の割合は山口県のこの調査によると、わずか7.5%にすぎません。50歳代までは88.1%とほとんどの人が20本以上の歯が残っていますが、60代以降急激にその割合が減少していきます。
20本で充分とは言いませんが、最低限これだけあれば食事が出来るレベルとされています。しかし、20本になるまで放置していると、必ず20本以上失ってしまいます。人間の歯に無駄な歯は1本もないのです(親知らずは例外です)。
子育ても落ち着き一段落するこの頃から、残念ながら歯を失っている人が多いのです。
少し位とは思わずに1本喪失したらしっかりと1本補充するというようにしていれば、決してこのような結果にはなりません。計算上では2050年には8020が日本でも達成できるということになっています。この良い波に乗り遅れないようにしましょう!