山口県の喪失歯と補綴状況
喪失歯の状況
1本でも歯を失った人の割合
喪失歯のある人は総数で68.7%であり、5年前に比べてやや高いです。
40歳代から70歳代について、5年前に比べてやや喪失歯のある人が減少しています。
全ての歯(28本)を失った人の割合
28本の全ての歯を失った人は、50歳代から出現し、80歳以上では、半数以上の人が全ての歯を失っています。
山口県で1本でも歯を失ったことのある人は全体の68.7%います。
30代から徐々に増え、40代から急激に増えて60%以上の人が何かしらの理由で抜歯をして歯を失っているのです。60代になると80%以上の人達が歯を失ってしまっています。
40歳代以上は5年前に比べると歯を失ってしまって人の数は減少してきています。
山口県で歯をすべて失ってしまった人は50・60歳代から徐々に増え70歳代で急激に増えます。80歳代には半数以上の人達が上下すべての歯28本がない状態なのです。これはとても寂しく不自由なことであると思います。
補綴の状況
補綴状況の総数について、補綴完了者は51.9%で、5年前に比べて増加しています。また、一部未実施者や未実施者については、5年前に比べて減少しています。
山口県で歯の治療をきちんとされている人(補綴完了者)の割合は約50%で、治療途中や未処置の人達が約40%もいて、全く不要な人達はわずか約10%しかいませんでした。
しかし5年前に比べると全体的な口腔内の状態は良い方向に向かっているようです。
何かしらの理由で抜歯した後の処置について、総入れ歯は減少傾向にあるようです。
そして取り外しをせずにすむブリッジ(架工義歯)に割合が増加しています。これは欠損の歯が減少し入れ歯を用いずに歯を回復できるようになってきていることが考えられます。また重要な因子としてインプラント治療が一般化されてきたことです。歯を失った時に周りの歯の負担にならないように新しい歯を入れるようになったからです(インプラント治療がとても有効)。入れ歯を使用せずに一生固定性の歯で過ごせる人の割合が増えているようです。
義歯使用者の割合は、部分床義歯(PD)が上顎27.6%、下顎28.7%でした。
総義歯(FD)は上顎5.4%、下顎1.8%でした。
PD 装着者の割合は、40 歳代から年齢とともに高くなり、70 歳代で50%を超えて横ばいとなります。FD の装着者の割合は、50 歳代から年齢とともに増加しますが、上顎のほうが下顎よりも多いようです。全般的に、PD 装着者の割合が多く、FD 装着者の割合が低い傾向が認められました。