山口県の医療費の動向
(1)全国の状況
※平成17年度の国民医療費は33.1兆円であり、平成7年度と比べて6.1兆円、22.9 %の増加となっています。高齢化の進展に伴い、老人医療費も増加し、平成17年度の数値で11.6兆円であり、平成7年度と比べて2.7兆円、30.6%の増加となっています。また、国民医療費の国民所得に対する割合は、平成17年度の数値で9.0%であり、介護保険制度が導入された平成12年度を除き、年々増加しています。
【国民医療費等の推移】
出典:国民医療費・老人医療事業年報(平成17年度)
国民所得は、平成7年度以前は、内閣府「国民経済計算年報(平成17年版、平成8年度以降は、内閣府」)
「国民経済計算年報(平成19年版)による。」
※ 「国民医療費」とは、医療機関等における傷病の治療に要する費用を推計したもので、診療費、調剤費、入院時、食事療養費、訪問看護療養費のほか、健康保険等で支給される移送費などを含む。ただし、健康診断や予防接種、正常妊娠・分娩などの費用は含まない。
(2)山口県の状況
山口県の医療費の状況
平成17年度の県の医療費は4,615億円となっています。
1人当たり医療費は309千円で全国順位は高い方から7位、そのうち入院医療費は126千円で全国7位、入院外医療費は110千円で全国11位となっています。
県の医療費のうち、老人医療費は1,946億円で、県の医療費の42.2%を占め、その占める割合は全国4位となっており、老人医療費の状況が、県の医療費に大きく影響しています。
平成17年に約149万人だった本県の人口は、平成37年には約125万人にまで減少すると推計される中、平成17年には約18万人だった75歳以上の人口は、平成37年には約28万人に増加すると推計されており、県の医療費に占める老人医療費の割合は、今後、急速に増加すると予想されます。
【山口県の医療費の推移】
「県の医療費」とは、国民医療費のうち、住所地が本県内の患者分について推計したもの。3年ごとに公表さ
れる。
「老人医療費」とは、老人保健法に基づき、老人医療受給対象者の医療に要する費用。平成14年10月以降、70歳から毎年1歳ずつ引き上げられ、平成19年10月からは75歳以上の者が対象(老人保健法は「高齢者の医療の確保に関する法律」に改正され、平成20年4月から、75歳以上の後期高齢者を対象とした後期高齢者医療制度が創設された)。
【一人当たりの医療費】
【一人当たりの医療費(入院、入院外)】
【山口県の医療費に占める老人医療費の割合】
【山口県の総人口、高齢者人口の年度推移】
老人医療費の状況
本県の老人医療費は1,946億円となっています。
1人当たり老人医療費は、869千円で全国14位、そのうち入院医療費は473千円で全国11位、入院外医療費は367千円で全国18位となっています。
また、1人当たり老人医療費の診療種別内訳を見ると、1人当たり老人医療費が高い要因として、入院医療費の高さが挙げられます。